新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて延期されていた香川県宇多津町の四国水族館のグランドオープンが4月13日に決まりました。1日からは先行オープンとして、徳島など四国4県に住む人を受け入れています。新たなレジャースポットとして話題沸騰の四国水族館の展示の見どころなどを紹介します(感染拡大を防ぐため、当面はイルカショーや一部プログラムは休止しています)。

 

 四国水族館は黄金に輝く宇多津町のシンボル・ゴールドタワーの目の前にあります。周辺には有料駐車場が5カ所あり、収容台数は計800台以上。料金は1回600円とお手頃です。大型連休や夏休み期間には約450台の臨時駐車場も開設予定です。ただ、グランドオープン当初は混雑が予想されるため、公共交通機関の利用を推奨しています。最寄りの宇多津駅から水族館までは徒歩約12分です。

 

 正面玄関脇の窓口でチケットを購入して入場します。水族館は2階建てで、大まかに分けると1階に海に住む生物の展示とミュージアムショップ、2階に淡水に住む生物の展示とイルカプール、アートコーナー、レストランなどがあります。記者は先に2階を見てから1階に降りてくるルートで見学したのですが、ここではオーソドックスに1階から紹介させていただきます。

 

 ここで改めて四国水族館の概要をおさらいしておきましょう。敷地面積8516平方メートルで、延べ床面積は7277平方メートル。「四国水景」をテーマに、四国ならではの海や清流、湖沼などを「○○の景」と名付けた70のコーナーに分けて展示しています。展示生物数は400種類、計1万4000点です。ちなみに、白を基調とした外観は、宇多津で230年の歴史を誇る製塩の塩をイメージしているとか。

 

 1階の一番の見どころは、やはり館内で最も大きな水槽がある「綿津見の景」でしょう。前面のアクリルパネルは高さ5・5メートル、幅11メートル、中に入っている水の体積は650立方メートルあります。ここではマダラトビエイやスマ、マアジなどが悠々と泳ぐ姿を見ることができます。水槽の前には2階へと続く半らせん状のスロープがあり、好きな高さから眺めることができます。

 

 「神無月の景」は、円形の水槽を下から見上げて眺める展示です。ここの主役は、水族館のマスコットキャラクター「しゅこくん」のモデルにもなったアカシュモクザメ。下から見るその「顔」は笑っているようで何ともユーモラス。泳ぎに合わせて追いかけたくなりますが、上に気を取られて周りの人にぶつからないように注意です。ソファーが設置されていて、座ってゆっくり観賞できます。

 

 「渦潮の景」では徳島が世界に誇る鳴門の渦潮を再現しています。水面付近では渦が激しく巻いていますが、海底の水流は意外と穏やかで、マダイやコショウダイが悠々と泳いでいます。

 
 

 この他、瀬戸内の海や太平洋、深海を再現したコーナーなどがあり、「ヌシ」と呼ばれるユーモラスな顔のコブダイや、脚を伸ばすと約3メートルもある巨大なタカアシガニ、幻想的なクラゲの群舞など見どころ満載です。屋外にはカリフォルニアアシカやケープペンギンのコーナーもあります。

 

 四国水族館では水生生物とアートの融合を掲げて展示にさまざまな工夫を凝らしています。水槽には絵画の額縁を思わせる装飾が施されており、時間によって色や香りが変わる照明やアロマの演出もあります。1度訪れたら、次は時間帯を変えて訪れてみると、変化を楽しめます。水生生物についての疑問などに答えてくれる黒電話型の端末「AI社員」体験してみる価値アリです。

 
 

 2階で一番の見どころは、やはりマダライルカのプールでしょうか。「プレイングタイム」と呼ばれるショーは毎日午前10時半、午後1時、3時の3回開催されます。ただ、館ではこうしたショーよりもイルカの普段の様子を見てもらうことを大事にしているとのことで、プールでボールなどを使って遊ぶイルカたちの様子を常時見られます。1階からはこのプールの中の様子も見られます。

 
 

 淡水コーナーには、四万十川を上・中・下流に分けて再現した展示などがあります。「四万十川」の中には人間が作った石積みなども再現されているのですが、こうした水辺と密接に結びついている四国の人々の暮らしも紹介しているところが、この施設の大きな特徴となっています。淡水コーナーの隣では、今人気のコツメカワウソ2匹が遊ぶ愛らしい姿も見ることができます。淡水コーナーでは環境音として、鳥や虫、シカやイノシシの鳴き声が流されています。

 

 四国の暮らしに加え、歴史や文化を紹介しているところも施設の大きな特徴です。「龍宮の景」では四国ゆかりの女性アーティスト3人による仏教美術や光の切り絵を取り入れた作品を見られます。光の切り絵は全編16分のプロジェクションマッピングのような作品で、次々と登場する魚や巨大な龍が見どころ。さまざまな魚を描いた県指定文化財「衆鱗図」の壁画や書も展示されています。

 

 夢中で館内を回っているとおなかがすきますよね。瀬戸内海や瀬戸大橋を一望できる絶景の展望デッキには、香川の特産などを使った多彩なメニューを提供するレストラン「キッチンせとうち」と、ソフトクリームやラテといった軽食を提供する真珠形の「カフェ パール」があります。1階にはシャークフィッシュバーガーやしゅこくんおにぎりを提供する「カフェ オリーブ」もあります。

 
 

 「キッチンせとうち」のお薦めは、「三度の飯はうどんで決まり」ということで、自家製麺とブランド牛のオリーブ牛を使った「オリーブ牛ぶっかけうどん」(1290円)の他、容器にしゅこくんが描かれた「しゅこくんのホットドッグ」(540円)、緑色が印象的な「名物オリーブソフトクリーム」(450円)などです。豪勢なオリーブ牛うどんとオリーブソフトを食べたかったのですが、残念ながらこの日は品切れとのことで、ホットドッグを頂きました。ジューシーなソーセージとサクサクとしたフライドオニオンの食感が相まって、おいしかったです。

 

 全ての展示を見終わったら、1階のミュージアムショップに立ち寄ってみましょう。しゅこくんのかわいらしいぬいぐるみや、水族館オリジナルのデザインの文房具や今治タオルハンカチ、和三盆を使ったお菓子など、ここでしか手に入らないお土産がたくさん並んでいます。ちなみに、ミュージアムショップは館外からも出入りできるので、水族館の入館者でなくても購入できます。

 

 以上、四国水族館の見どころを紹介させていただきました。主要な展示だけを駆け足で回ったのですが、一通り見終えるのに3時間ほどかかりました。一つ一つの展示を丁寧に見て、さらに新型コロナウイルス終息後に解禁予定のイルカショーや各種プログラムも楽しめば、家族で1日ゆっくりと過ごせる施設になるのではないでしょうか。気になった方はぜひ、訪れてみてください。

 

 今後の新型コロナウイルスの感染動向によってはグランドオープンが再度延期される可能性がありますので、来館前に公式サイト〈 https://shikoku-aquarium.jp/ 〉で開館状況を確認してからお出掛けください。(R)

 

■四国水族館
 グランドオープン日:4月13日(月)
 入館料:大人(16歳以上)2200円、小中学生1200 円、幼児(3歳以上)600 円
 先行オープン:
 (1)期間:4月1日(水)から4月12日(日)
    営業時間:9~18時(最終入館17時半)
 (2)対象:徳島県、香川県、愛媛県、高知県の在住者
    本人確認書類の提示を求める場合がある
 ※体調が優れない人、発熱やせき、呼吸困難、だるさなどの症状がある人は来館を控えること
 (3)入館料:通常入館料と同じ(各種割引、招待券も利用可能)
 (4)感染防止対策:
    従業員の感染防止および拡大予防
     ・毎朝、体温と健康状態の確認
     ・接客スタッフのマスク着用
     ・定期的な手洗い、手指の消毒励行
    一部展示エリア、施設設備利用の制限
     ・手を触れる展示物、各トイレのジェットタオルの運用休止
     ・人が密集する可能性の高い展示エリアの閉鎖
    各種プログラムの休止
     ・イルカプレイングタイム、各生きもののフィーディングタイム休止
 (5)来場者への要請事項:
    入館前の体温測定
     ・水族館入口にサーモグラフィカメラを設置
     ・体温が高い来場者にはスタッフが声を掛ける場合がある
     ・体温が37.5度以上の場合は入館できない
    入館時の手指の消毒、足元消毒(消毒マットの踏み込み)
    「せきエチケット」の順守
     ・せきやくしゃみをする時はマスクやハンカチで口や鼻を押さえる
    観覧時は来場者同士の間隔を1~2メートル空ける
    一部、指定の順路(一方通行)で観覧
     館内の混雑状況によっては入館を制限する場合がある
    備考:感染防止対策はグランドオープン以降も継続する場合がある