横井郁夫さん

 国の電力システム改革に伴い、四国電力の送配電部門を分離して発足した新会社「四国電力送配電」。電気を安定供給し、産業や暮らしの根幹を支える企業のかじ取り役となり、「たゆまず、届ける」を貫く覚悟を示す。

 四国全域に電柱や鉄塔などを持ち、電気を届けるという点では業務は四電時代と変わらない。一方、電力会社は小売り自由化で顧客の獲得競争が激しくなっている。「電力会社は電気を顧客に送っていれば事業が成り立っていた。しかし、今後は付加価値が必要になる」。新会社でも、通信機能を備えた次世代電力計「スマートメーター」などを活用した新規事業や通信事業者との連携を視野に入れる。

 徳島市出身。幼い頃、実家前の電柱で手際よく配線作業などをしていた電力マンに憧れた。城東高から慶応大工学部に進み、大学院修了まで電気を学んだ。大学時代に周囲から四国が田舎だと見下されたことへの反発もあり、「大好きな四国のためになる企業で働きたい」と四電に入社。送電部門を長く経験してきた。瀬戸大橋に50万ボルトのケーブルを架ける仕事を担った経験が、電力マンとして大きな自信になった。

 徳島では2001年から2年半勤務した。最近は新会社への移行準備などで多忙だったこともあり、旧友らとも会えていないという。「そろそろ高松の県人会にも顔を出さないと忘れられてしまう」と笑う。高松市在住。62歳。