阿波踊りを締めくくる有名連による総踊り=2017年8月、徳島市の南内町演舞場

 徳島市の阿波踊りに4億円余りの累積赤字が生じた問題で、徳島地裁の破産手続き開始決定を不服として即時抗告する方針を固めている市観光協会が、赤字の弁済能力があることを高裁審理で主張することが13日、分かった。即時抗告は16日にも行う。

 協会によると、市が債権者として協会の破産手続き開始を地裁に申し立てた3月1日以降、県内の個人や団体から多額の協力金が集まった。この結果、現在協会が所有している1億円余りの現金と合わせると、赤字が全額弁済でき、当面の運営資金も確保できたとしている。地裁の審理段階でも弁済能力はあったが、当時は主張の柱には据えていなかったという。

 協会は今月16日に記者会見を開く予定で、昨夏まで阿波踊りの共催者だった徳島新聞社が12日付の朝刊で発表した見解などについて反論するとみられる。