平日の午後2時すぎ、徳島市の80代女性宅の電話が鳴った。電話の相手は市保険課の職員を名乗る男。「保険料の還付金があり、銀行口座に振り込む」と持ち掛け、約30分の通話中に口座を持つ複数の銀行名を聞き出した。

 電話を切って約30分後、口座のある銀行の行員をかたる女から電話があった。女は「還付金の振り込みができないので、キャッシュカードを新しくする必要がある。古いカードを受け取りに行く」と告げ、電話を代わった上司を装う男も同じ話を繰り返した。話の信ぴょう性を高めるため、複数の人物を登場させたとみられる。

 間もなくして自宅を訪れた銀行員をかたる男に、キャッシュカード6枚を渡した。翌日の夕方になって息子に伝えると、詐欺被害を指摘された。110番して口座を凍結した。

 既に県内外の商業施設の現金自動預払機(ATM)で、約30回にわたり現金が引き出されていた。被害額は424万円に上った。