2月に66歳で死去した小松島市出身の俳優大杉漣さんのお別れ会「さらば! ゴンタクレ」が14日、東京都港区の青山葬儀所で営まれ、映画監督の北野武さんら芸能関係者やファン約1700人が最後の別れを惜しんだ。
季節の草花で彩られた祭壇には、長男で写真家の隼平さんが2016年に撮った遺影と愛用の眼鏡、熱心なサポーターだったサッカーJ2・徳島ヴォルティスの年間パスポートなどが飾られた。
テレビドラマなどで共演した俳優田口トモロヲさんは「大杉さんはどこにでも差し込んでくる光のような人だった。僕たちは大杉漣の後輩であり続けたことを誇りに思う」と弔辞を述べ、小松島市出身のギタリスト堀尾和孝さんら「大杉漣BAND」のメンバーが演奏をささげた。
会場には「REN」の名が入ったヴォルティスのユニホームや、舞台の楽屋で使用した藍色ののれんを展示したブースも設けられ、献花に訪れたファンが列をなした。
徳島県内での大杉さんの音楽ライブを企画してきた石本武嗣さん(66)=徳島市富田浜1=と近藤俊夫さん(66)=同市南前川町4=も参列し、高校時代の同級生を悼んだ。石本さんは「祭壇に『ありがとう』と呼び掛けた。彼との出会いは一生の宝物」。近藤さんは「大杉さんがどれほど多くの人に慕われていたかをひしひしと感じた」と目を潤ませた。