新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、徳島県内の公立の高校や小中学校は5月6日まで休校が継続されることになり、部活動も休止を余儀なくされている。休校は3月上旬に始まったため、このままでは多くの中高生アスリートが約2カ月間、練習から遠ざかることになりかねない。そこで、部活動の指導経験も豊富なフィジカルトレーナーの稲垣宗員(ひろかず)さん(42)=徳島市=に、中高生が自宅で簡単にできるトレーニング法を7回にわたり紹介してもらう。

 自宅でのトレーニングといえば、多くの人が腕立て伏せを真っ先に思い浮かべるかもしれない。しかし、今回紹介する「腕立て”伏せ“」は少しだけ違う。本当に「伏せて」しまうからだ。

 やり方は簡単。まず、通常通りの腕立て伏せの態勢を取る。腕を曲げて体を落とし≪写真①≫、

①通常の腕立て伏せと同じように腕を曲げて体を落とす

そのまま体を床に付けると、手と足を床から浮かす≪同②≫。

②体が床に付くまで下ろし、手と足を床から浮かす

再び手足を付け、通常の腕立て伏せと同様に体を上げる≪同③≫。

③再び手足を床に付け、通常の腕立て伏せと同様に体を上げる(実演は稲垣宗員さん)

 回数ではなく時間で管理する方が望ましく、できる範囲のスピードで30~40秒続ける。余裕がある場合は1回目は60秒、2回目は45秒、3回目は30秒の計3セットをこなしてみる。

 稲垣さんによると、体幹や胸の筋肉を鍛える効果に加え、体が床に付くまで沈める際に肩甲骨を背中の中央に寄せる動きを伴うため、走る時の腕の振りが良くなる。陸上の走る種目や水泳をはじめ、腕を使う全てのスポーツに効果が期待できる。

 ポイントは、体を上げる時は素早く動かしてもいいが、体を下げる時はできるだけゆっくりとした動きになるよう心掛けること。これにより、より効果的なトレーニングが可能となる。体を上下する時に、上半身が丸まったり反ったりすることのないよう、体の軸を真っすぐに保つことにも留意したい。

稲垣宗員さん

 いながき・ひろかず 1977年徳島市生まれ。城東高、福岡大でラグビーに打ち込む。教員などを経て2005年にフィジカルトレーナーとして独立。徳島市川内町でトレーニングジム「サムライスタビリティ」を営む。独自の研究で編み出した手法をジムの名称と同じ「サムライスタビリティ」と名付け、県内外で選手の個性に合わせたトレーニングを指南している。中高生の部活動の指導も数多く手掛けている。