記者会見で県境をまたぐ移動の自粛を呼び掛ける飯泉知事=県庁

 政府が新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言の対象地域を全国に拡大したのを受け、飯泉嘉門徳島県知事は17日、県境をまたぐ移動を自粛するよう県民に要請した。県外客に対しても、県が所有する宿泊施設や文化施設などを訪れた場合は「利用をお断りさせていただく」と、くぎを刺した。ただ、民間事業者への休業要請は見合わせており、人の移動をどれだけ抑えられるかは未知数だ。

 新たな方針を受け、月見ケ丘海浜公園(松茂町)は県外客の予約を受け付けず、予約済みの場合も取り消しにする。キャンセル料は取らない。県文化の森総合公園(徳島市)や阿波十郎兵衛屋敷(同)などは引き続き開館するもののウェブサイトなどで県外客の利用自粛を呼び掛ける。まぜのおかオートキャンプ場(海陽町)やあすたむらんど徳島(板野町)は臨時休業している。

 一方、民間の遊興施設などには当面の間、自粛を要請しない方針だ。県危機管理政策課は「『県外客お断り』はかなり踏み込んだ表現。県内に感染は広がっていないことから、まずは県の施設のみで、となった」とする。ただ、先に緊急事態宣言が出された大阪府や兵庫県では、遊興施設への休業要請を受け、パチンコ客らが対象地域でない近隣の奈良、和歌山両県などに流れる現象が起きた。

 徳島市医師会感染症対策委員長の岡部達彦医師は「命に関わることであり、事態の悪化を想定した、もう少し踏み込んだ判断をしても良かったのではないか。県民の皆さんは感染拡大地域と同じ心構えを持ち、できる限り外出を控えてほしい」と話している。