発熱などの症状で新型コロナウイルスの感染を心配し、保健所に連絡せずに一般病院を直接受診するケースが県内で相次いでいる。患者が陽性だった場合、感染症対策が万全でない所が多い一般病院では、院内感染を引き起こすリスクが高い。県は「まずはかかりつけ医や専用窓口に相談し、指示を受けてほしい」と呼び掛けている。

 ある個人経営の病院には、3月中旬ごろから「コロナに感染したかもしれない」と訴える患者が訪れるようになった。これを受け、発熱がある場合は建物に入る前に電話連絡するよう看板などに表示したものの、今も診療室に入ってから症状を訴える人がいるという。

 外来診療を担当する男性医師は「院内感染が起きれば、高齢の患者も多いので大変なことになる。風評被害で患者が来なくなることも心配だ」と話す。

 県医師会には、同様の内容の相談が病院関係者から寄せられている。医師と対面した段階で「県外に行っていた」などと感染の恐れがあることを明かすケースもあり、「感染リスクにさらされながら診療する医師も少なくない」という。

 自覚症状がある場合、県は県内6保健所にある「帰国者・接触者相談センター」(24時間対応)に電話で連絡するよう勧めている。感染の疑いがあると判断されると、「帰国者・接触者外来」がある医療機関を紹介され、PCR検査のための検体を取得する。

 県健康づくり課は「医療従事者や他の患者を守るためにも、事前連絡せず一般病院に行くのはやめてほしい」としている。