陸上の第40回徳島カーニバル最終日は15日、鳴門ポカリスエットスタジアムで男女計35種目が行われた。
高校男子円盤投げで三田穂貴(生光学園)が大会記録を4メートル25更新し、日本高校歴代6位となる52メートル88の好記録で2連覇を果たした。今春大塚製薬に加入した阿南市出身の國行麗生(美馬商高-東海大出)は男子1500メートルを3分55秒16で制し、古里での社会人初レースを優勝で飾った。
< フォーム改善 圧巻の一投 円盤・三田 >
圧巻の5投目だった。ダイナミックなフォームから三田(生光学園)が放った円盤はぐんぐん飛距離を伸ばし、50メートルラインを超えた。高校男子円盤投げで日本歴代6位となる52メートル88をたたき出して2連覇。自己ベストも一気に6メートル97更新し「150点の出来。風も味方してくれた」と笑顔を見せた。
出だしは良くなかった。48メートル63の大会記録更新を意識するあまり、力んでフォームが崩れ、1投目の39メートル97以降は記録が伸びなかった。「練習通りに投げよう」と自分に言い聞かせて臨んだ4投目で40メートル台に乗せて感覚を取り戻し、その直後のビッグスローだった。
体全体でバランスよく投げる技術を身に付けるため、昨年秋からは大学生や社会人が使う2キロの円盤(高校生は1・75キロ)で練習を重ねた。以前は円盤が高く上がりすぎる癖があったが、重い円盤を用いることで手から離すタイミングが早くなるなどフォームが改善された。
昨年の全国高校総体の優勝記録49メートル64をも上回り、一躍今夏の優勝候補に名乗り出たが、「現状に満足したら終わり。まだまだ力不足。50メートル台を安定して投げられるようにする」。飽くなき向上心で砲丸投げと2種目での全国総体入賞を見据える。