子どもの誤飲事故は日常的に発生しています。多くは症状が出現せずに経過観察だけで済んでいますが、中には医療機関を受診して処置を必要とする場合があります。受診する場合には何を飲んだのか(食べたのか)が重要です。

 中毒110番に電話相談のあったもので原因として最も多いのは家庭用品(約60%)です。次いで医療用医薬品と一般用医薬品であり合わせて全体の3分の1を占めます。家庭用品には化粧品、たばこ関連品、洗浄剤、文具などがあります。医療品には大人に処方される催眠鎮静剤、抗不安薬、降圧薬、血糖降下剤などが見られます。小児自身に処方されたシロップを一度にたくさん飲むこともあります。

 誤飲の中でも電池、コイン、磁石など電気を通すものは問題になります。小さなものが消化管壁に付着せずに短時間のうちに通過すれば何の問題もない訳ですが、消化管粘膜表面に長時間付着していると、体液を電気分解することによって、化学的に組織障害を起こします。その結果、消化管の出血や穿孔を起こして生命に関わることがあり、治癒後に瘢痕、通貨障害を残すこともあります。

 窒息事故の予防には乳幼児の手の届く範囲に小さな物を置かないことです。子どもの口に入る大きさの目安は4センチです。これは大人が親指と人差し指で作った「丸」の大きさで、トイレットペーパーの芯の太さです。意外に大きいものが乳幼児の口に入るものです。
生活用品や医薬品は子どもの手の届かない所に置く、おもちゃの対象年齢を確認する、豆類を3歳以下の子供に与えない、食事は座って安定した姿勢で与える、遊びながら食べないことなどが大切です。