上司と部下など、労使間の個人的なトラブルを扱う個別労働紛争解決制度で、2016年度に徳島労働局へ寄せられた相談が2952件と、01年度の制度開始以降で最多だったことが分かった。「いじめ・嫌がらせ」に関する内容が535件で最も多く、4年連続で過去最多を更新した。労働局は「多くの職場が人手不足で労働環境が悪化しており、そのひずみが表面化している」とみている。

 労働局によると、16年度は延べ1917人から相談があり、前年度より633件多かった。「いじめ・嫌がらせ」の相談は前年度より47件多く、10年前の06年度(123件)に比べて4・3倍に増えている。次いで、処分や昇格などに関する「その他の労働条件」が450件(前年度比61件減)、「解雇・雇い止め」が393件(64件増)だった。

 「いじめ・嫌がらせ」の相談では▽目が合うたび「ちゃんと仕事しよんか」「寝たらあかんぞ」と背中や腹をたたかれた▽「仕事が遅い」と仕事をもらえなくなった▽外部機関に相談しようとすると「どこにでも行け。ただし退職は覚悟しておけ」とののしられた―といった事例があった。

 「その他の労働条件」では、「仕事はしているのに他人と比べられて評価されない」など、人事評価制度に関する内容が多い。

 制度に基づき、労働局が使用者に助言・指導を行ったのは52件。改善されず、弁護士ら第三者でつくる紛争調整委員会にあっせんを申請したのは24件あった。

 労働局雇用環境・均等室は「経費削減のために人員が減らされるなど、労働環境が厳しくなっている職場が多い。ハラスメントの認識が近年、多くの労働者に広まったことも相談の増加につながっているのでは」としている。

 制度は、明確な労働法令違反とは言えない労使間のトラブルに対応するため01年度に始まった。