阿波藍への思いを語る登壇者ら=徳島グランヴィリオホテル

 徳島県は24日、制定後初となる「とくしま藍の日」を記念し、徳島市の徳島グランヴィリオホテルでフォーラムを開いた。「阿波藍の未来」をテーマに、東京五輪・パラリンピックの公式エンブレムを制作したデザイナー野老(ところ)朝雄さんらが藍の魅力発信について意見を交わした。

 フォーラムには約300人が参加。野老さんと上板町の藍師佐藤好昭さん、徳島で藍染を学んだ米アーティストのローランド・リケッツさん、京都で染色業を営む青木正明さんが登壇した。

 野老さんは「私は藍色に魅せられた。次世代へとつなぐには努力の積み重ねが必要だが、さまざまな方法を考え、発信していこう」と呼び掛けた。

 佐藤さんは、第2次世界大戦中、藍栽培が禁止された歴史に触れて「曾祖父がひそかに守ってきた藍やその技術を将来に伝えていきたい」と話した。

 リケッツさんは、合成染料による大量生産の背景には低賃金、劣悪な環境の下で働く人がいると指摘。「藍作りは手間がかかるが、環境に優しい」と魅力を語った。青木さんは、阿波藍には化学染料にない独特の色や効能があるとし、「阿波藍は染色家にとって次代につなぎたい希望の星だ」と強調した。

 とくしま藍の日は、県民に藍を身近に感じてもらい、文化継承・産業振興につなげるのが目的。東京五輪の開会日にちなみ、今年から条例で7月24日を藍の日と定めた。