岡孝治徳島市議が、同市の阿波踊り(8月12~15日)の有料演舞場の入場券販売などを巡り、阿波おどり実行委員会で協議するまで行わないよう、主催者の市観光協会と徳島新聞社の幹部に求めた仮処分の申し立てについて、徳島地裁は25日までに却下する決定をした。

 決定では「(岡市議は)実行委の会議がないまま事務処理をすることが人格権に対する妨害になると主張する。しかし(岡市議は)委員として議事に参加する権限と責任はあるが、それは人格権に基づくものとは言えず、人格権の妨害は認められない」とした。

 申立書では、入場券の販売や演舞場設備の発注について実行委で協議しておらず、実行委の意思形成ができていないにもかかわらず漫然と事務処理を継続している、と主張していた。

 岡市議は「法的に主張が認められなかったのは残念だが、入場券などの事務処理については協議が必要だ。今後、実行委員会の場で訴えていきたい」とコメント。徳島新聞社は「主張が認められたと理解している。主催者として市観光協会と協議を重ねながら、引き続きしっかりと阿波踊りを運営したい」としている。