飯泉県知事定例会見=24日午前10時10分ごろ、徳島県庁

 徳島県の飯泉嘉門知事は24日の定例会見で、新型コロナウイルスの感染拡大防止策として、5月6日まで県外客の入店を断るよう県内のパチンコ店に要請したと明らかにした。ゴールデンウイークを控え、大阪、兵庫など「特定警戒都道府県」からの県境をまたいだ移動を抑えるのが目的。県外ナンバー車の台数調査で特定警戒都道府県から県内施設への訪問が少なかったなどとして、現時点での休業要請は見合わせた。

 県外客の入店を断るよう要請するのは、パチンコ店のほか、ゲームセンターやカラオケボックスなど。県外客かどうかを確認した上で入店を拒んでもらう。パチンコ店の一部では、既にそうした対応を取っている店舗もある。スーパーやドラッグストアといった生活必需品販売業者は対象外。

 県は21~23日、県内の遊技施設や大型商業施設、観光施設など130施設で県外ナンバー車の台数を調査。駐車していた7323台のうち、県外車は405台(5・5%)だった。香川県が最も多い121台、次いで兵庫県63台、愛媛県53台。特定警戒都道府県は130台(1・8%)だった。

 知事は「特定警戒都道府県からの施設訪問は低い数字が出た。まずは事業者と協力する中で対応する」と、現時点での休業要請を否定。今後も県外ナンバー車の台数調査を行うとし「特定の施設でクラスター(感染者集団)が発生すれば、ただちに(休業要請を)発動する」と述べた。

 一方、県外ナンバー車に対してあおり運転や暴言、投石といった差別的行為があると指摘。「県外ナンバー車のチェックを発表した時のメッセージが強過ぎたのかもしれない。不安があるとは思うが、冷静に対応してほしい」と呼び掛けた。

対応指針なく不満も 解説

 徳島県の飯泉嘉門知事は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う遊興・遊技施設などへの休業要請を現時点では見合わせた。県外ナンバー車の調査で、特定警戒都道府県からの流入が想定を下回り、県民の娯楽や経済活動を制限するほどの状況ではないと判断したためだ。

 県は「パチンコ店などに県外ナンバー車が訪れている」との情報提供を受け、21日から調査を始めた。知事はこの日の会見で「休業要請も視野にある」と前向きだった。結果として、特定警戒都道府県からの流入はわずか1・8%だった。

 県内の感染者が24日時点で5人にとどまっているのもあり、知事は「徳島の場合(店側に)県外客のお断りをしてもらうのがベストだ」と強調。行政主導ではなく店側の責任で入店を拒むよう求めた。

 ただ県外ナンバー車に乗っている県民もおり、店側にとっては県外客と県内客を区別するのは難しい。県からは対応マニュアルも示されておらず、不満の声が漏れる。

 知事は状況次第で休業要請する考えを示したものの、今回の判断はベストだったのか。四国の他の3県では既に接客を伴う飲食店やパチンコ店などに休業を要請。今週末から早速、徳島への流入が増える可能性があると指摘されている。