納経帳や納経軸を並べ「在宅遍路」の説明をする畠田部会長=上板町引野の安楽寺

 新型コロナウイルス感染拡大を受け、徳島県内の四国霊場23カ寺でつくる「四国八十八ケ所霊場会阿波部会」が、自宅で読経や写経をする「在宅遍路」を紹介している。県境をまたいだ往来や外出の自粛で遍路が難しくなる中、居ながらにしての祈りを勧める。

 阿波部会によると、在宅遍路は自宅に納経帳や納経軸を祭り、読経などをする。納経帳がない場合は、書籍やインターネットを通して四国霊場を思い描きながら写経などを行う。これまでも経済的、身体的な理由で四国に来られない人は自宅や地元の寺で霊場を想像し、祈っていたという。

 緊急事態宣言の全国拡大を受け、阿波部会は18日、在宅遍路に関する文書を各寺に送付した。祈りの例として、感染の終息のほか、医療や介護、物流従事者ら感染リスクを負いながら社会を支える人への感謝などを挙げている。

 安楽寺(上板町)住職の畠田秀峰・阿波部会長は「平穏な日常の回復を自宅で祈り、四国を安心して訪れられる日に備えてほしい」と呼び掛けている。