石井町は27日、徳島県教委が5月6日までと決めている県内公立学校の臨時休校の期間を、町内7小中学校については20日まで延長すると発表した。新型コロナウイルスの潜伏期間とされる14日間の経過観察を行い、ゴールデンウイーク(GW)明けに登校する児童生徒の集団感染リスクを回避するのが狙い。27日の総合教育会議で了承され、各校は保護者に通知した。
町によると、小林智仁町長や武知光子教育長らは20日以降、臨時校長会や幼稚園長会、町議会文教厚生委員会などを開き、休校延長案を説明した。小林町長は、町が独自に休校延長を決めた理由について「この2週間を我慢しなければ、通常の学校再開ができなくなる可能性が高いと判断した。批判もあると思うが、これまでの休校を無にしないためにも理解してほしい」と話している。
休校期間中は引き続き登校日を設けず、2~6年生を対象としていた13日からの自主登校は全学年に拡充する。学童保育クラブは通常通りの運営に切り替え、午後3時から利用できる。県教委が5月末まで休校を延長した場合や、町独自の休校期間中に感染拡大の兆しが出た場合は5月末まで延ばす。
学習の遅れは、夏休みと冬休みの短縮、時間割の工夫などで取り戻すとしている。教員が各家庭に課題を届けたり、ケーブルテレビで英語の授業を行ったりして学習を支援する。
小林町長は「早期に方向性を示すことが、保護者や教育現場の教員の混乱を和らげ、安心につながる」と主張している。
県教委は「石井町として検討し、判断されたものと受け止めている。県教委としては引き続き、県内児童生徒の安全確保を最優先に取り組んでいく」とのコメントを出した。