徳島県警は、特殊詐欺とみられる不審電話の内容を金融機関などに一斉に電話で伝えるオートコールシステム「振り込め警戒ホットライン」を導入し、17日に運用を始める。オートコールシステムは、パソコンに打ち込んだ内容が自動音声電話で県内全市町村の金融機関やコンビニ約850店舗に伝わる仕組み。店頭で注意喚起してもらい、詐欺被害の未然防止につなげる。
生活安全企画課によると、特殊詐欺とみられる不審電話が相次いだ際、電話の内容や「高額の現金を引き下ろそうとする高齢者が来店した際は、必ず声掛けしてください」といった注意点を400字以内にまとめ、課員が県警本部のパソコンに入力。自動的に音声に変換されて各店舗に電話が入り、受話器を取ると女性の声で音声が流れる。
不在などで電話に出られない場合は30秒で切れ、約10分後に再び電話がかかるようになっている。
これまでは、各署の署員が管内の店舗に1軒ずつ電話して注意を呼び掛けていた。同システムの導入は四国4県警で初。事業費は約66万円。
17日には徳島市昭和町3のコンビニで、同システムを使った訓練を行う。同課は「ホットラインで迅速に伝え、詐欺被害を水際で防ぎたい」と話している。