石井町が発注した石井幼稚園改築実施設計業務と監理業務の指名競争入札を巡る談合事件で、談合罪に問われた徳島市の建築設計会社社長(66)=阿波市=の判決公判が13日、徳島地裁であり、藤原美弥子裁判長は懲役1年、執行猶予3年(求刑懲役1年)を言い渡した。

 判決理由で藤原裁判長は、共謀した他の入札業者の一部に対し、具体的な額を提示するなどして自らと近い額で入札させた点に触れ、「入札が公正な競争の下に行われたと見せかけようとしており、手口は巧妙で悪質」と指摘。また、いずれの入札も、落札額が設計金額の約89%だったことについて、「自由な競争が行われていれば相当程度下回っていたと認められ、入札制度の公正が著しく害された」と非難した。

 一方、「罪を認め反省しており、公共工事の指名停止処分など社会的制裁を受けている」などとして刑の執行を猶予した。

 判決によると、被告は、2017年4月と12月に行われた幼稚園の実施設計業務と監理業務の入札で、他に指名された県内の5社と共謀して談合した。

 不服申し立てを5社が取り下げ

 石井幼稚園改築をめぐる談合事件で、徳島市の建築設計会社社長と共謀したとして談合罪に問われた建築設計会社5社が、罰金30万円の略式命令に対する不服申し立てを取り下げていたことが13日、関係者への取材で分かった。理由について「被告の裁判で、自分たちの従属的な立場が明らかになった」などと説明しているという。

 関係者によると、不服申し立ては公開裁判で被告との立場の違いを主張するのが目的だった。不服申し立て以降に被告の公判が進み、5社は一定の目的が達成されたと判断。8日までに全社が不服申し立てを取り下げた。罰金30万円の略式命令が確定する。

 このほか、5社が県から昨年12月2日に受けた12カ月の入札参加資格停止の短縮を求めていることも分かった。主導した平島被告の会社の停止期間(14カ月)との差が小さく、5社は6カ月程度が妥当と主張している。