徳島出身の人気ユーチューバーAKIさん

ユーチューバー・AKIさん (徳島出身)

 自作動画をインターネットで公開する「ユーチューバー」は子どもたちが憧れる職業の一つだが、多くの人が活動する中で人気者になれるのは一握りだけ。そんな厳しい世界で、ゲームの実況動画などで人気を集めているのが徳島出身のAKI(アキ)さん(27)=本名非公表=だ。AKIさんが人気ユーチューバーとして地位を確立した背景には、周囲に反対されても夢をかなえたいという反骨心と並々ならぬ努力があった。

 AKIさんは動画投稿サイト「ユーチューブ」に「AKI GAME TV」を中心に3チャンネルを持ち、テレビゲーム「実況パワフルプロ野球」などの実況を交えたプレーに加え、英語学習やゴルフの飛距離アップの方法を解説する動画を投稿。分かりやすさや明るい人柄が人気を集め、総再生数は2億回を超えている。

 AKIさんは徳島市の城東高校に通っていた当時、将来の目標を模索する中で同世代の若者がテレビで活躍する姿を見て「この人たちと仕事をすれば世界が変わる」と感じてテレビ業界に憧れを抱いた。さまざまな職種の中から周囲の理解を得られたアナウンサーに目標を絞り、慶応大に進んだ。

 大学で学ぶ傍らアナウンススクールに通っていたAKIさんに転機が訪れたのは、3年生だった2014年10月。ユーチューブのテレビCMを見て「トークの練習ができて、収益が入ればバイト代の足しにもなる」という軽い気持ちから、ユーチューバーとしての活動をスタートさせた。

 当初は流行していたスマートフォン向けゲームのプレー映像を投稿していたが、再生数は1桁と振るわなかった。それでも諦めずに、小中高校時代に野球とソフトボールに打ち込んだ経験と、アナウンススクールで磨いた話術を生かして野球ゲームの実況を始めると、次第に人気を集めるようになった。

 この動画がヒカキンさんら人気動画クリエーターが所属するマネジメント会社「UUUM(ウーム)」の目にとまり、15年春にスカウトを受けた。アナウンサー採用試験が全て不合格に終わって進路に悩んでいたAKIさんは、UUUMの担当者の「動画配信で活躍してテレビに出よう」という一言に触発されて加入を決めた。

 高学歴にもかかわらずユーチューバーになったことに疑問を呈する友人もいたが「自分の学歴や経験を生かして新たなユーチューバー像を確立することで評価を高めたい」と奮起。3年間、毎日3本の動画を投稿するなど精力的な活動で人気を不動のものにすると、念願だったテレビ出演も果たした。

 AKIさんはユーチューバーとしての5年半の歩みについて「部活や勉強など、学生時代に一生懸命取り組んだことが生きている」と振り返り、徳島の後輩たちに「全力で頑張ったことは絶対無駄にならない。それぞれが信じる夢に向けて努力を続けてほしい」とメッセージを送った。