空き地に自生していた違法植物のアツミゲシ=4月、徳島市内(読者提供)

 アヘンの原料になるとして法律で栽培が禁じられているケシが、県内各地で自生数を増やしている。県薬務課と各保健所が2019年度に抜き取った処分数は1万3869本で、前年より14%増えた。同課は自生地の情報提供を呼び掛けている。

 過去10年間の処分数のピークは10年度の6万5616本で、17年度には3807本まで減っていた。しかし、18年度に1万2191本と増加に転じ、19年度もその傾向が続いている。

 増加の理由ははっきりしておらず、県立博物館の茨木靖学芸員は、長く休眠していた大量の種子が成長した可能性を指摘する。「むしろ17年度が極端に少なかったのではないか。抜き取りの成果もあるだろうが、自然条件が良くなかったのかもしれない」と話す。

 ケシは花が咲くまで見つかりにくい上、肥料などに混じって国外から持ち込まれるケースもあり、根絶は難しい。

 県薬務課はケシが開花して目立ちやすい4月1日から6月30日までを「不正大麻・けし撲滅運動」実施期間と定め、市町村役場や警察署にポスターを掲げるなどして通報の呼び掛けと抜き取りに力を入れている。

 同課は「見つけたケシが違法か合法か見分けが付かなくても、まずは県薬務課や近くの保健所、警察署に連絡してほしい」としている。