徳島大常三島キャンパス

 徳島大は、新型コロナウイルスの影響で生活が困窮している一部の在学生に緊急生活支援金として一律3万円の支給を始めた。受給できる学生から喜びの声が上がる一方で、対象を授業料減免者らに絞ったことについて「対象外でも生活に困っている学生はいる」と支援の拡充を求める声もある。県内の大学では、鳴門教育大がアルバイト収入などが減って生活が苦しい学生に上限3万円、徳島文理大と四国大は全学生に一律5万円をそれぞれ支給する。

 「バイト代などが減って困っている学生なら、もらえると思っていたのに」。大学院2年の男性(23)は11日に大学から届いた緊急生活支援金に関するメールを見て、がくぜんとした。支給対象が授業料減免者や日本学生支援機構の奨学金受給資格者らに限られていたからだ。

 県外出身の男性は新型コロナの影響で生活が急変した。実家からは毎月、生活費として3万円の仕送りを受け、自身は居酒屋で多いときは週4日アルバイトをし、月6~8万円の収入を得ていた。

 しかし、4月初めからシフトが減り、中旬にはアルバイト先が休業。4月の収入は3万円だった。月末に振り込まれた仕送りは1万円に減っていた。「実家の家業も厳しいのかもしれない。貯金もなく、バイト収入もない。3万円あればどうにかしのげると思っていたが、苦しい」

 男性のような学生がいる一方で、とりわけ家計が苦しいわけではないものの、とりあえず奨学金を申請していたため支給対象に含まれる学生もいるという。男性は「本当に困っている学生がもらえないのは不公平だ。支援対象者を広げてほしい」と訴える。

 学生支援課は支給対象を限定した理由について「奨学金や授業料減免を受ける学生は家計が苦しい人が多く、対象者を大学が把握できているので早急に支給できる」と説明。同大は支援拡充に向けてクラウドファンディングで寄付を募っており、青木正弘課長は「他の支援策も検討しているところだ。困っている学生に支援が届くようにしたい」と話している。