新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、「東京高円寺阿波おどり」(杉並区)の中止が決まったことが、29日までに関係者の話で分かった。台風など天候の影響を除き、事前に中止を決定するのは63年の歴史で初めて。このほかの首都圏の阿波踊りも相次ぎ中止に追い込まれ、徳島新聞社の取材で計11件に上っている。

 高円寺阿波おどりは毎年8月下旬の2日間で約100万人を集める一大イベント。中止について事務局は「公道で開いていることもあり、来場者や地元住民、協力スタッフの安心安全を第一に考えた」と説明した。30日に発表する。

 東京都と埼玉、神奈川、千葉3県で、7~9月に開催される主な阿波踊りのうち、29日までに開催の可否が確認できたのは21件。既に中止を決めたのが11件、検討中7件、中止の方向2件、延期の方向1件となっている«表参照»。

 高円寺に次ぐ規模で8月下旬に3日間繰り広げられる「南越谷阿波踊り」(埼玉県越谷市)は検討中。事務局は「徳島市の阿波踊りが中止になったことも踏まえ協議している。現時点では方向性も決まっていない」。

 今年が20回目の節目となるはずだった「清瀬南口阿波おどり大会」(東京都清瀬市)は、市が9月末までイベントの自粛を要請しているため中止にした。会場となるふれあい通り商店街の小糸信夫理事長(70)は「記念の催しをいろいろ考えていたが、補助金が出ないので仕方ない」と残念がった。

 本番は2カ月以上先だが、開催には一定の準備期間が必要で、新型コロナの終息をいつまでも待てない。「かせい阿波おどり」(中野区)の事務局は「出場する連の募集やポスター製作などが間に合わない」と中止を決めた理由を話した。