半田そうめん

 半田そうめん製造販売の八千代(徳島県つるぎ町)が、徳島地裁美馬支部に破産申請し、破産手続き開始決定を受けたことが19日、分かった。新型コロナウイルスの感染拡大で百貨店などの催事の多くが中止となり、経営が悪化した。代理人によると、負債総額は3億数千万円。県内の新型コロナ関連倒産は2例目。

 決定は15日付。東京商工リサーチ、帝国データバンク両徳島支店の調べでは、八千代は1950年に建設業者として創業し、県発注の土木工事を中心に施工実績を重ねた。2008年に地元特産の半田そうめんの製造に参入し、12年に建設業を廃業して製麺業に業態転換した。

 国産小麦にこだわった高級品として、全国各地の物産展などを中心に販売。一時は海外へ販路を開拓するなど積極的に事業を広げ、年間約1億円の売り上げがあった。

 しかし、近年は同業他社との競合で売り上げが伸び悩み、催事への出店や輸出業務での経費負担も重くのしかかっていた。建設業時代に抱えた約2億円の負債が製麺業への参入で膨らんだ上、新型コロナの影響で百貨店の休業や時短営業が相次いだ。経営がさらに悪化して事業継続を断念した。従業員は6人。

 東京商工リサーチは「県内で資金繰りの苦しい企業がかなり増えている。倒産は今後、間違いなく前年を上回る数字で推移するだろう。休業や廃業は倒産以上に増えるのではないか」としている。