東京高検の黒川弘務検事長

 東京高検の黒川弘務検事長(63)が賭けマージャン疑惑に関し、辞職の意向を示した。法務・検察関係者が21日、明らかにした。新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言下の今月上旬、東京都内で新聞記者らと賭けマージャンをした疑いがあると週刊文春が報道。黒川氏は法務省に対し、事実関係を認め、森雅子法相はその内容を首相官邸に伝えた。

 政府は1月、定年延長をできないとしていた検察庁法の解釈を変更し、閣議決定で黒川氏の定年を8月まで延長。稲田伸夫検事総長(63)の後任に就くのか注目されていた。黒川氏の辞職は、職務遂行能力を評価して定年延長を決めた政権にとって大きな打撃となる。

 政府与党は、政府の判断で定年を延長できる検察庁法改正案の今国会の成立を目指したが、著名人らがツイッターで相次いで非難し、多くの検察OBも法案への反対を表明。国民の理解を得られないと判断し、成立を断念した。野党は「改正案は黒川氏の定年延長を後付けで正当化するものだ」と批判していた。

 週刊文春は、黒川氏が今月1日と13日、都内の産経新聞記者宅で、朝日新聞の元検察担当記者を交えた4人で賭けマージャンをした疑いがあると報じた。緊急事態宣言を受け、都は都民に外出自粛を要請していた。

 黒川氏は1983年に任官。法務省秘書課長や官房長、事務次官などの枢要ポストを歴任し、2019年1月に東京高検検事長に就任した。今年2月に63歳になったが、定年が延長された。