徳島県美馬市穴吹町口山の観光温浴施設「ブルーヴィラあなぶき」の改修工事が終了した。20日にリニューアルオープンする。エントランスホールを増築し、穴吹川を見下ろせるバルコニーを設けたほか、洋室の客室を整備した。中国や韓国、台湾との直行便がある高松空港からの近さを生かし、インバウンド(訪日外国人観光者)の誘致を進める。
エントランスホールは、西側にあったコンクリートの壁をガラス張りにした。バルコニー(約114平方メートル)と行き来でき、穴吹川周辺の景観が楽しめる。全7室だった客室は、3室分を洋室2室に改装し、大浴場が苦手な外国人らに配慮して内風呂やシャワーを付けた。
施設は鉄骨一部木造2階建て延べ約1600平方メートル。1階には物産コーナーやレストランなどがある。市が昨年9月から、事業費1億7800万円をかけて工事を進めていた。
ブルーヴィラは1998年に営業を始めたものの、施設を運営していた第三セクター「清流の郷」の累積赤字が9245万円に膨らみ、昨年9月から休館していた。第三セクターは昨年末に解散。指定管理者になった旅館業の喜代美山荘(高松市)が営業する。
猪上善雄支配人は「客室に洋室が加わり外国人観光客の利便性が高まったと思う」と話している。
宿泊料金は和室5400~1万5千円、洋室1万800~2万円。大浴場などの温浴施設は宿泊者以外も利用できる。料金は中学生以上600円、70歳以上500円、小学生以下300円、3歳未満無料。