50枚入りマスクの箱が山積みにされたMEGAドン・キホーテ徳島店=徳島市応神町古川

 新型コロナウイルスの感染拡大で品薄になっていた使い捨てマスクの在庫が、県内の量販店で回復しつつある。国内メーカーの供給は元に戻っていないものの、海外製品が豊富に出回り始めた。「1人1個」といった個数制限を撤廃する店も現れ、価格も下がっている。

 徳島市応神町のディスカウント店MEGAドン・キホーテ徳島店では、不織布マスクの50枚入り(税抜き1980円)が山積みで売られている。個数制限はなく、われ先にと買い求める客もいない。10枚入り(398円)を購入した同市津田町3の近藤孝子さん(72)は「これだけ店にあれば、買いだめしなくても安心」と話した。

 緊急事態宣言直後は客が行列を作り、店側も入荷が止まった国内メーカー品の代わりに中国や韓国から取り寄せるなどして対応。ゴールデンウイークまでには品切れもなくなった。鋤谷晃一店長は「お客さんが落ち着いて買い物できるようになり、ほっとしている。引き続き安定供給に努める」と話した。

 徳島市住吉5のコープ住吉店でも、不織布マスク50枚入り(2580円)が陳列棚を満たしている。問屋の紹介で5月上旬から中国製の取り扱いを始め、個数制限も解除した。岩本晃治店長は「おしゃれな布マスクや手作りマスクの普及も後押しとなって、社会にマスクが行き渡りつつある。粗悪品が紛れ込まないよう品質の確かな商品を届けたい」と意気込む。

 県内に30店舗を展開するキョーエイ(徳島市)も、今月から中国製の取り扱いを始めた。店舗によっては欠品する日があり、個数制限は継続している。同社は「国内メーカー品の入荷はめどが立たない。繰り返し使える布マスクも充実させ、商品を切らさないようにする」。

 業界団体の全国マスク工業会(東京)によると、国内メーカーの生産量は従来の3倍以上に伸びているものの、大口の購入が増えて市場には十分出回っていない。一方、休業していた中国のメーカーが操業を再開し、新規参入も急増。今春からの輸入量は前年同期の1・5~2倍に達しているとみられる。工業会は「価格も下がってきており、今後は量より品質が問われることになる」としている。