阿波藍PRの浴衣は化学染料―。徳島県職員でつくる阿波踊り連「とくしま連」(160人)が、阿波藍をPRするロゴマーク「藍とくしま」をあしらった藍色の浴衣=写真=を44着新調した。事業費は89万円。ただ、他の衣服などに色移りしやすいなどの理由で、浴衣を染めたのは天然藍ではなく、化学染料だった。「阿波藍の魅力が伝わらない」と指摘する声が上がりそうだ。
新調した浴衣は、背中にロゴマーク、裾に「組藍海(くみあいがい)波紋」が描かれている。共に東京五輪・パラリンピックの公式エンブレムをデザインしたアーティスト野老(ところ)朝雄氏が考案した。このほか、ロゴマークの入ったうちわや藍染の手拭いを身に着け、徳島の藍をPRする。
県観光政策課は「今回はロゴマークのPRが目的。阿波藍は、踊りで汗をかいたときや洗濯したときに色移りしやすいため、踊りには向いていないとの助言が阿波踊り関係者からあったのと、費用が割高になるためだ」としている。
とくしま連は、徳島市の阿波踊り初日の12日、徳島市役所前と南内町の両演舞場に繰り出す。