打ち上げ当日に向けて準備する岸専務=阿南市新野町の岸火工品製造所

 新型コロナウイルスの影響で花火大会の中止が相次ぐ中、全国の花火製造業者が各地で一斉に花火を打ち上げる。感染収束への願いを込め、人々に笑顔になってもらおうと企画した。徳島県内では岸火工品製造所(阿南市新野町)と市山煙火商会(小松島市立江町)が準備を進めている。

 「全国一斉悪疫退散祈願『Cheer up(チアアップ)!』花火プロジェクト」と銘打った。北海道から沖縄まで148業者(25日時点)が、時間を合わせて各地で打ち上げる。感染拡大防止のため「集客しない」「打ち上げ時間は5分以内」といったルールを定めており、具体的な打ち上げ場所は公表されていない。

 岸火工品製造所の岸洋介専務(33)ら全国の若手花火師11人が中心となり、会員制交流サイト(SNS)などを通じて各地の業者に参加を募った。当日見た人には、花火の様子を撮影し、ツイッターやインスタグラムなどで発信するよう呼び掛けている。

 阿南市内では3カ所で3分間にわたり各20発程度が披露される。医療従事者への感謝の意を表した単発の「青ボタン」を打ち上げ、続いて色が鮮やかに変化する「時差式発光」などを予定している。

 岸火工品製造所が今月1~5日と15~17日に市内で5発ずつ打ち上げたところ、「心が和んだ」「子どもが楽しみにしている」といった反響が寄せられた。岸専務は「夜空を見上げ、新型コロナウイルスで疲弊した心を少しでも癒やしてほしい」と話した。

 市山煙火商会は小松島市内1カ所で約10発を打ち上げる。