[上]テープカットで阿波踊り開幕を祝う関係者=市役所前演舞場 [下]阿波踊りが開幕し、笑顔がはじける踊り子たち=両国本町演舞場

[上]テープカットで阿波踊り開幕を祝う関係者=市役所前演舞場 [下]阿波踊りが開幕し、笑顔がはじける踊り子たち=両国本町演舞場

 2017年の徳島市の阿波踊り(市観光協会、徳島新聞社主催)が12日、幕を開けた。指折り数えてこの日を待った踊り子たちのボルテージは初日から最高潮。北朝鮮がグアム周辺へのミサイル発射を示唆し、中東やヨーロッパではテロが相次ぐなど世界情勢が緊迫感を増す中、踊り子たちは平和への願いを胸に、あちこちで乱舞の渦をつくった。

 徳島市の阿波踊りの開幕式が12日午後5時半から、市役所前演舞場で行われた。

 遠藤彰良市長や飯泉嘉門知事、徳島市の姉妹都市の仙台、北海道帯広両市の代表者ら10人が出席。徳島市観光協会の近藤宏章会長が「踊り子たちをしっかり応援し、楽しい4日間にしましょう」とあいさつした後、阿波おどり実行委員会の米田豊彦委員長が開幕を宣言し、テープカットした。

 少しだけ涼しい風が桟敷を吹き抜けた午後6時、踊り子たちは市内6カ所の演舞場に一斉に踊り込んだ。腰を低く落とした男衆が右へ左へと足を蹴り出し、女たちも両手を天高く突き上げる。

 有名連が熟練の技を見せ、企業連ではタレントたちが桟敷を盛り上げる。「踊りに国境なし」と、外国人も「踊る阿呆(あほう)」に。どの踊り子たちも汗をしたたらせながら、踊る喜びを爆発させた。

 各地に設けられたおどり広場やおどりロードも熱気に包まれ、観光各らは踊り子と一体となって踊りを楽しんだ。

 初日の人出は35万人で、240連(ともに主催者発表)が繰り出した。