閉店まで約3カ月となったそごう徳島店。核となる後継テナントはまだ発表されていない=徳島駅前

 8月末に閉店するそごう徳島店(徳島市)の後継テナントに関する交渉が、新型コロナウイルスの影響で滞っている。アミコビルを運営する市の第三セクター・徳島都市開発と後継テナント候補の担当者が直接会えず、当初5、6月をめどとしていたテナント名の発表は遅れる見通し。なかなか具体的なテナントが示されないことに、ビルの出店業者らからは不満の声が上がっている。

 市と徳島都市開発は3月下旬に開いた会見で、低層階に百貨店のサテライト型店舗や大型雑貨店、中層階に家電量販店、高層階にレストランなどが入る新たなテナントの方向性を示したものの、具体名は明らかにしなかった。

 徳島都市開発の西野利彦副社長によると、緊急事態宣言が発令された4月上旬以降、都道府県をまたぐ移動の自粛が求められ、後継テナントの担当者との交渉に支障が出ている。電話会議などはしているものの、実際に会わないと進められない事項もあるという。

 交渉が停滞している事実は認めた上で、「百貨店サテライトや食品スーパーなど後継テナントは当初の予定通りで、具体的な交渉を進める段階」と説明。核となるテナントを中心に8月末までの発表を目指す。市は「現時点で交渉がまとまったという話はない」としている。

 一方、アミコ専門店街の店主らは、そごう徳島店に代わるテナントについて一日も早い情報提供を求めているだけに、いまだ発表されない状況にいらだちを隠さない。店主の間には「交渉が暗礁に乗り上げているのでないか」との臆測も流れている。

 専門店街店主会の田倉善宏会長は「有名な商業施設に併設するメリットがなければ、他の場所に移る店が増えるだろう」と指摘し、「そごう後の決着を早急につけるのが新市長の大きな仕事だ」と話す。

 徳島駅前の商業関係者も波及効果を期待できることから、後継テナントへの関心は高い。ポッポ街商店街振興組合の杉原正伸理事長は「(閉店を機に)いったん客が離れると、取り返しがつかなくなる。駅前の顔となる場所なので早く解決してほしい」と要望する。