脱税が明るみに出たユーフォーテーブルが運営する「ユーフォーテーブルシネマ」=徳島市東新町1

 アニメ制作会社「ユーフォーテーブル」が脱税事件で告発されたことが明らかになった3日、徳島県内のアニメファンや同社の関連施設がある中心市街地の商店主からは困惑が広がった。告発された同社の近藤光社長(50)=徳島市出身=は、大勢のアニメファンが集うイベント「マチ★アソビ」のプロデュースを約10年間にわたり手掛けてきた。一線は退いているものの、影響を危惧する声も上がった。

 「裏切られた憤りもあるが、アニメやイベントの今後が心配」。徳島市内の契約社員の男性(33)はつぶやく。少年時代からアニメに親しみ、「マチ★アソビ」にも通い、声優のトークショーなどを楽しんだ。「東京にあるような大イベントが地方であるのがすごいと思っていた。何とか続けてほしい」と望んだ。

 代表作「Fate」シリーズや「鬼滅の刃」の映画公開を心待ちにしていた同市内の30代の自営業女性は「(同社の作品は)演出や細かい描写のある映像が素晴らしい。作品の続きが見られなくなるかもしれないと思うと、すごく怖い」と語った。

 近藤社長は、2009年に「マチ★アソビ」を始め、脱税疑惑が浮上した直後の19年に実行委の会長を辞任した。その後も同社は参画しているほか、運営するユーフォーテーブルシネマ(同市東新町1)やユーフォーテーブルカフェ(同市東船場町1)は、中心市街地のにぎわいづくりに貢献してきた。飲食店の50代女性は「(近藤社長は)長年イベントを続け、町も店も潤った。残念な思いだが、これからも頑張ってほしい」と期待した。

 ユーフォーテーブルシネマの受け付けの男性は徳島新聞社の取材に対し、「(取材対応は)本社になるのでお答えできない」と話した。