内藤市長

 徳島市の内藤佐和子市長は3日、記者会見を開き、待機児童の解消策として2020年度当初予算に盛り込んだ私立認定こども園・保育園7カ所の施設整備に対する補助金約14億円(事業費)の支出の見直しを発表した。前市長時代に定めた定員枠が過大で、市の借金や施設運営に対する給付金が財政を圧迫する恐れがあると説明。「持続可能な保育サービスを提供するため、最善の手法を選択したい」として、待機児童対策を早急に練り直す考えを強調した。

 内藤市長によると、4月1日時点の待機児童数は37人で、特定の施設への入所希望者を含めると251人になる。事業計画通りだと定員数は496人増えるため、「過剰な定員の確保につながる可能性がある」と指摘している。事業の前提となる第2期市子ども・子育て支援事業計画(20~24年度)で、約800人を3年間で確保するとしている定員枠についても「きちんとした計画だったのか、少し疑問を抱いている」と話した。

 事業を実施した場合、児童1人当たり年間約30万円の給付金が必要になるのに加えて地方債の償還が生じ、財政負担が大きくなる点を問題視した。

 「待機児童対策は重要課題との方針に変わりない。施設整備は財政負担を考えて計画的に行う必要がある」と主張。再編も含めた公立施設の有効活用や、保育士の待遇改善などを検討する方針を示した。

 来年4月の入所対応については、保育士の確保や余裕のある6公立施設の活用などを進め、受け入れ枠を増やすとした。事業者には「見直し理由や今後の対応について丁寧に説明する」と理解を求めた。

 市議会を通過した予算の執行を一方的に止めることについては「議会に対しても丁寧に説明していく」と述べるにとどめた。

 市は市内8カ所に私立認定こども園と保育園を新設・改修するため、20年度の当初予算に16億2813万円を計上していた。1カ所は19年度から改修整備を進めている。