西岡安彦座長

 新型コロナウイルスの感染を調べるPCR検査で「陽性です」と告げられたら―。徳島県内ではウイルス感染者が5人にとどまり、緊急事態宣言も解除されているが、感染拡大の第2波、第3波はいつやってくるか分からない。自らの感染が判明した場合、どんなことが待っているのか。陽性判明後の主な流れを取材した。

 県内でPCR検査が行われているのは「帰国者・接触者外来」のある15医療機関と、県と医師会が運営するドライブスルー方式の「地域外来・検査センター」(徳島市)。

 検査結果は多くの場合、その日のうちに保健所から本人へ電話で告げられる。「陽性となりました。症状が出てから長時間にわたって接した人はいますか」。感染経路を特定するために行動歴、家族構成、職業などを詳しく聞かれる。同居の家族など濃厚接触者がいる場合、PCR検査を受けるよう勧められる。

 さらに感染者本人には、感染症法に基づく県からの「入院勧告」がある。口頭で入院を求められ、原則断ることはできない。入院費は公費負担。感染者数が少ないうちは、徳島大学病院と県立3病院(中央、三好、海部)の感染症指定医療機関のいずれかが入院先となる。

 入院すると、院内感染を防ぐため、空気圧が外より低くなるよう空調を管理されている「陰圧病床」に入る。見た目は普通の病室と変わらない。治療薬がないため、入院中は熱を下げたり、せきを鎮めたりする対症療法が中心だ。

 病室に出入りできるのは、マスクやガウンを身に着けた医師や看護師らのみ。面会は家族を含めて認められず、もちろん本人も外出できない。外部と何らかのやりとりをしたい場合は電話を使ったり、スタッフに頼んだりするしかない。

 入院は無症状でも数日間にわたる。医師が症状の有無や患者の回復状況などを判断して1回目のPCR検査を行い、その24時間以降の検査でいずれも陰性になれば退院できる。

 退院できても4週間の健康観察の期間がある。この間は自宅待機など人との接触を避ける行動や、朝夕の検温が求められ、保健所から週に1回程度は健康状態を確認する電話がかかる。健康観察が終わっても、もし体調に不安を感じたら県内6保健所にある「帰国者・接触者相談センター」に相談する必要があるだろう。

誰もがリスク 対応考えて

 県新型コロナウイルス感染症対策協議会の西岡安彦座長(徳島大学病院呼吸器・膠原病内科長)の話 自分が感染した場合に受ける対応の流れを理解してしっかりとイメージしておくことが、感染時の備えにつながる。緊急事態宣言は解除されたものの、自分や家族、身近な人がいつ感染するか分からない状況だと強く認識してほしい。