人工知能(AI)を取り入れ、スピーチや文書の内容を解析・評価するソフトウエアを開発している「コグニティ」(東京)が事業拡大に向け、徳島をテレワークの業務拠点に加える。9月から在宅で解析作業に当たる人材を徳島で雇用する。22日から徳島市で会社説明会を開いている。
徳島市は河野理愛社長(35)の出身地。サービスの提供先が昨年8月末時点の21社から倍以上の49社と急増し、業務量が増大しているため、地元への貢献も兼ねて徳島に進出することを決めた。
業務内容はプレゼンテーションや営業トーク、議事録などの音声・文字データを段落分けしたり、内容によって分類したりし、AIでは解析が難しい部分を補完する。在宅でパソコンやタブレット端末を使って作業を行う。
説明会は徳島市のあわぎんホールで始まり、この日は求職者4人に河野社長が業務内容を説明し、適性テストや面談を行った。23日は同市のアミコ専門店街2階会議室で、午前10時半と午後2時の2回実施し、飛び入りでの参加も受け付ける。
コグニティは2013年3月の設立。スピーチや営業トーク、文章などの音声・文字情報をAIを使って解析し、改善点を示すソフトを開発している。社員のプレゼンや営業トークの技能向上に役立つと評価が高まり、企業や省庁で利用が広がっている。東京本社のほか、岩手県大船渡市に業務拠点を持つ。従業員86人はほとんどが在宅勤務。
河野社長は「徳島でできるだけ多くの人材を採用して事業拡大を進め、5年後の上場を目指したい」と話している。