「とくしま応援割」が利用できるJRホテルクレメント徳島。県民からの問い合わせが相次いでいる=徳島市

 新型コロナウイルスの経済対策として、徳島県民の県内宿泊料を県が1人1泊最大5千円助成する「とくしま応援割」の利用が盛況だ。8日の開始から1週間で3千人を超える予約があり、期限の7月末までに利用枠の1万泊を使い切る可能性がある。リゾートホテルや温泉を備えた施設をはじめ、徳島市の独自制度と併用できる市中心部のホテルも人気となっている。

 事務局の県観光協会によると、6月15日までに3042人の予約があり、既に828人が宿泊した。施設の市町村別では、鳴門市が1015人と3分の1を占め、徳島市が806人、三好市が327人と続く。

 1日に営業を再開した鳴門市鳴門町土佐泊浦のアオアヲナルトリゾートには、家族連れの問い合わせが相次ぎ、約800人の予約が入った。新型コロナの影響で休業を余儀なくされただけに、担当者は「本当にありがたい」と歓迎している。

 近くの自営業の女性(55)は夫婦で1泊した。2人で1万円が助成されたため、払った費用は1万2千円だった。「部屋からの眺めや雰囲気がよく、地元でいるのを忘れるほど感動した。近場の魅力に改めて気付いた」と満足そう。

 このほか、これまでにホテルリビエラししくい(海陽町)は80人、ホテル秘境の湯(三好市)は31人、ホテル白い燈台(美波町)は約50人が応援割を使って宿泊している。各施設によると、利用客から「県外にはまだ行きづらく、温泉に漬かってのんびりしたい」との声を聞くという。

 徳島市も県民向けの「地元de宿泊応援キャンペーン」を15日に始めた。各施設が飲食店や土産店などと連携して企画した宿泊プランを利用した場合、1人1泊最大で4千円を助成する。期間は9月15日まで。県の応援割と一緒に使えば無料(消費税など除く)で泊まれる施設もあり、開始直後から予約が殺到している。

 徳島駅前のホテルサンルート徳島は、館内レストランの料理が楽しめるプランを提供。応援割と併用する人が多く、市の制度の対象となる6月分の80泊が初日で売り切れた。JRホテルクレメント徳島は、隣接する商業施設の買い物券2千円分が付くプランが好評で、応援割との併用で60人の予約が入った。飲み会に合わせてグループで泊まる人もいるようだ。

 県観光政策課は「利用のペースは予想以上。自粛疲れもあり、旅行気分を味わいたいというニーズがある。この機会に地元の魅力を知り、発信してほしい」としている。

 とくしま応援割 県民が県内のホテルや旅館を利用した場合、宿泊料を1人1泊5千円を上限に割り引く県の事業。登録している144施設(6月15日時点)に宿泊後、申請すれば割引額が口座に振り込まれる。入湯税や消費税は対象外。期間は8日~7月末までで、予算を確保している1万泊に達するまで1人が何度でも利用できる。予約状況は協会のサイト「阿波ナビ」に随時掲載する。事業費は6千万円。