高値傾向となっている県産夏秋ナス=徳島市中央卸売市場

 東日本を中心とした今夏の天候不順や、8月上旬に徳島県を襲った台風5号や猛暑の影響で、県産夏野菜の卸値が高値で推移している。徳島や京阪神の市場では夏秋ナスの盆明けの単価が前年同期の1・7~2倍に上昇した。コメもこれから収穫の本番を迎える東北で生育不良が懸念され、西日本産の値が上がる可能性がある。

 東日本の市場では、天候不順による生育の遅れから、夏野菜の出荷量が減少。東京都中央卸売市場(大田市場)の8月第3週の卸値は岩手県産のピーマンが0・15キロ65円と前年同期より86%高く、福島県産のキュウリは5キロ1836円と79%上昇した。

 夏野菜の出荷量減少は京阪神や中京の市場に波及し、西日本に被害をもたらした台風の影響と相まって、品薄で高値傾向となっている。JA全農とくしまによると、県産夏秋ナスは、盆明けの平均単価が1キロ250円で前年同期より100円高い。

 徳島市中央卸売市場でも出荷量は減少気味で、徳島青果によると、21日以降、夏秋ナスの単価は前年同期の2倍、キュウリは1・8倍程度に上昇した。担当者は「前年同期は出荷量が多く安かったこともあり、今季の高値が目立っている」と話す。

 しかし、生産者は単価上昇を素直に喜べる状況にない。20アール弱で夏秋ナスを栽培している村田真通さん(42)=板野町川端=は「例年、お盆が過ぎたら値が下がるが今年は高値が続いて助かる。ただ台風で量も減っているので、収入が増えるかどうか分からない」と言う。

 コメについては、今のところ農林水産省にコメの産地から生育不良の報告は入っていないが、米どころの東北などでさらに天候不順が続けば品質が低下し、徳島など西日本産の需要が高まる可能性がある。

 農水省は「東北などの出荷量が減る事態になれば、西日本のコメ価格が上がることも考えられる」としている。