梶野さん(右)から調理法を習う佐藤さん=美馬市脇町猪尻

 2009年にのれんを下ろした徳島県美馬市脇町猪尻の人気ラーメン・ギョーザ店「天竜」の味がよみがえる。脇町のコンサルタント会社が有名店を復活させて地域を活性化しようと、後継希望者を募集。応じた移住者は元店主の手ほどきを受けながら、6月中の「二代目天竜」開店を目指している。

 企画を進めたのは、脇町のうだつの町並みを拠点にするコンサル会社「MIMAチャレンジ」。移住者と有名料理人を引き合わせ、町並み周辺で飲食店を開業するのを支援する市の事業を受託しており、18年12月に都内でセミナーを開いた。来場した神奈川県出身の佐藤和幸さん(52)が興味を示したため、元店主の梶野守親さん(70)との間を取り持った。

 佐藤さんは調理法を学ぶため、定期的に梶野さんの元を訪問。今年1月、働いていた会社を退職し、脇町に移住して梶野さんから毎日のように指導を受け、かつての味を復活させようと腕を磨いている。

 二代目天竜では、みそ、塩、しょうゆと、それぞれにバターを乗せた計6種類のラーメン、焼き飯、ギョーザなどを提供する。のれんは天竜のデザインを参考にし、梶野さんから鍋や一部の食器を譲り受けた。

 当初は町並みでの営業を計画していたが、浄化槽の搬入が難しいことなどから断念。町並みから東南東に約1キロの県道バイパス沿い、脇町猪尻のホウエツ病院東隣にある空き店舗(約130平方メートル)を借りた。新型コロナウイルス対策として座席の間隔を空け、約30席を設ける。

 佐藤さんは「愛されていた店の復活に、プレッシャーも感じる。楽しみにしている人に満足してもらえる料理を提供したい」と意欲を見せている。問い合わせは二代目天竜<電0883(53)7099>。

 天竜は1976年に開店。コクがあってまろやかなラーメンスープ、自家製焼き豚の味を生かした焼き飯などが評判だったが、店主の引退で2009年に閉店した。

 「二代目天竜」のオープンが30日に決まった。場所は脇町猪尻のホウエツ病院東隣。営業は午前11時~午後3時と午後5~9時で、スープがなくなり次第それぞれ終了する。