3週間ぶりのホームゲーム! 記者(サポーター見習い)は先週岐阜に遠征してアウェー観戦デビューしたとはいえ、アウェーにはヴォルタくん&ティスちゃんがいません。久しぶりにマスコットが追いかけられる! しかもカマタマーレ讃岐との東四国クラシコ。きっと讃岐サポーターもたくさん来るはず…と、いそいそとスタジアムに出掛けました。今回は、4月1日の東京ヴェルディ戦の帰りにユニフォームを衝動買いしたときにもらったA自由席招待券で観戦します。

3週間ぶりのヴォルタくん&ティスちゃん

 まずは、恒例のビンゴと缶バッジガチャガチャをこなします。ビンゴのミッションは讃岐戦来場と、アンケート回答をクリア。コンプリートに向けて着々とスタンプをもらいます。缶バッジはキム・ジョンピル選手でした。

 「東四国クラシコ」「PRIDE OF 中四国」なので、スタジアム周辺には、いつものスタジアムグルメの屋台に加え、讃岐のブースもあります。

讃岐のグルメブース。コロッケには行列が

 気になりつつもバックスタンドへ向かいます。初めてのバックスタンド、入場して階段を上がると、広いコンコース!すでにグルメブースの前に並ぶ人たちもいたので、慌てて並びます。

バックスタンドのコンコース。食事ができるスペースも
シシーニョ選手の誕生日グルメ「カレーパエリア」を販売する店には入場開始直後からサポーターが訪れる

 お目当ては、誕生日を迎えたシシーニョ選手プロデュース「情熱のカレーパエリア」(800円、限定40食)。シシーニョ選手の好きなカレーとパエリアに、好物のチキンがトッピングされています。スパイスの香りはしっかりしますが辛さはマイルド、チキンはしっとりしていて、あっという間に完食。おいしかった。あとは試合に勝って誕生日をお祝いするだけ!

シシーニョ選手の誕生日グルメ「カレーパエリア」

 スタジアムの外に戻ると、選手バスを待つサポーターたちが集まっていました。バス到着に立ち会うのは開幕戦以来。集まったサポーターたちはチャントを歌って臨戦態勢です。「四国対決は負けられない」という思いが伝わってきます。「共に戦おう!」の文字を表示した選手バスが到着。一段と大きくなる声援に、選手たちは手を挙げて応えながらスタジアムに入っていきました。

到着した選手バスに声援を送るサポーター。気持ちは一つ
サポーターの声援に手を挙げて応えるシシーニョ選手

 ところでA自由席、今回はどこから見たらいいでしょうか?

 同僚記者(WEB担当)にわいろのカレーパエリアをわたしながら尋ねると、「今日は讃岐のサポーターも多いし、アウェー寄りのバックスタンドは?徳島のゴール裏もよく見えて、讃岐の応援も間近で見えると思う」とのこと。前半はビジター自由席寄りのバックスタンドA自由席で観戦することにしました。ユニフォームを着用し、タオルマフラーを首に掛け、準備万端です。

 たくさんの讃岐サポーターが訪れたビジター自由席。試合前から太鼓とチャントがスタジアムに響きます。徳島サポーターもゴール裏を青に染めて、太鼓と鉦の音が聞こえてきます。徳島からは「第九」が、讃岐からは「瀬戸の花嫁」が聞こえる。ご当地ソング?を歌って、一層気持ちが高まります。

 前半から徳島は何度もゴール前に迫ります。シュートを何本も放つものの、相手キーパーに止められたり、惜しくもゴールポストに阻まれたり。そのたびに悲鳴のようなため息が漏れます。何とか得点してほしい!讃岐サポーターの応援の声が近くで響いてきます。やっぱり徳島の応援の声の中で応援したい。後半はゴール裏へ。

前半、シュートを放つ徳島ヴォルティスの杉本竜士選手=鳴門ポカリスエットスタジアム

 後半も、ヴォルティスが攻めるシーンが続くのに、運悪くゴールポストにはじかれる…。そして1本のシュートを決められ0-1に。ああー…と嫌な空気が漂いそうになったとき、ゴール裏中央の最前列から「もっと声出していこう!」と仲間を鼓舞する声が聞こえてきました。最後まで攻め続ける選手と応援するサポーター。ですが、得点することができずに試合は終了。東四国クラシコで初の黒星に、ブーイングも聞こえました。

 讃岐サポーターが選手と喜びを分かち合っていたとき、ピッチの上ではリカルド・ロドリゲス監督が徳島の選手を鼓舞しているのか、げきを飛ばしているのか、強い口調で声を掛けていました。バックスタンドを回り、ゴール裏へやってきたヴォルティスの選手たちに、サポーターからは拍手と「次がんばれ!」と励ます声に混じり、「点を取ってくれ」という悲痛な声も。ゴール裏をしっかりと見据えて、選手たちは去っていきました。

 タオル回しはお預け…、そういえば選手たちはいつ帰っているのだろう?バスが到着した辺りに行ってみると、サポーターたちが集まっています。柵の前には色紙を手にした子どもたちの姿。なんだろう?

 記者(サポーター見習い)を見つけた先輩サポーターの吉崎佳奈子さんが声を掛けてくれました。「試合残念でしたね~。絶対に勝たなければならない試合なのでしょんぼりです」。やっぱり四国対決は特別な思い入れがあるんですね。

 「これって選手バスのお見送りですか?」と尋ねると、「そうなんです。バスに乗る前に選手がファンサービスをしてくれるので、楽しみに待ってる子どもたちが多いです」と吉崎さん。

 そこに、吉崎さんの女性サポーター仲間がやってきました。「あーっ!なかなかゴールが決まらん! あれだけシュートして、バーにばっかり当たるって何!?『おはらいに行けーっ!』『バーにお札貼っておけーっ!』てついつい叫んでしまったわ」と悔しさ全開の中にも明るさのある言葉。思わず吹き出してしまいました。試合では攻め続け、シュートの数も圧倒しているのに、なかなか得点につながらない苦しい試合が続いているヴォルティス。サポーターも悔しい思いを重ねていますが、自分自身も選手も明るく鼓舞して応援を続けています。

 次回ホームゲームは5月3日の愛媛FC戦、絶対に負けられない「四国ダービー」です。タオルを回して勝利の喜びを分かち合いましょう。

ヴォルタくん&ティスちゃんと、香川県丸亀市のゆるキャラ「とり奉行骨付じゅうじゅう」(中央)

 【今日のマスコット】 今回、記者(サポーター見習い)が「マスコットストーカー」と「食いしん坊」の肩書を天秤にかけ、食欲に負けたため、ヴォルタくん&ティスちゃんの撮影は控え目です。試合前、スタジアム周辺をウロウロしていたら、ヴォルタくんとティスちゃんに遭遇。カメラを向けると、マスコット担当スタッフさんがティスちゃんに「この人、新聞記者のフリしておっかけだよ!」と密告しました。その瞬間、ティスちゃんの目が光ったような気配…と思うと抱きつかれました。マスコットストーカーとしては至福の時でした。