戦争マラリアの慰霊碑の前で手を合わせる参列者=沖縄県石垣市のバンナ公園

 沖縄県が「慰霊の日」を迎えた23日、石垣市でも犠牲者を追悼する式典が営まれた。沖縄戦の終結から75年。今年は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から規模が縮小され、参列者は案内者約30人に限定された。

 午後3時から、バンナ公園内の八重山戦争マラリア犠牲者慰霊之碑前で追悼式が行われた。軍命で悪性マラリアに感染しやすい土地に強制疎開されるなどして死亡した3千人余りの戦争マラリア犠牲者を悼んだ。

 黙とうの後、中山義隆市長は「戦争マラリアの歴史を正しく継承し、平和の尊さを子孫に引き継ぐために関係機関と手を携え、八重山から平和への願いを世界に発信したい」と述べた。

 この後、公園内の別の場所で石垣市全戦没者追悼式と平和祈念式も開いた。

 戦争マラリアの慰霊碑の近くには、太平洋戦争中に徳島で編成されて石垣島に駐屯した陸軍部隊「球六四六三部隊」の鎮魂碑も立つ。当時、島では県人約70人が戦死・病死で命を落とした。

 徳島、石垣の元兵士らが協力して1985年に碑を建立して以来、徳島から毎年10人前後の関係者が「慰霊の日」に合わせて石垣で慰霊祭を行ってきた。しかし、今年はコロナ禍のため徳島からの参加は中止され、地元世話人が代表して参拝した。