任期満了に伴う海陽町長選は22日投開票され、新人で前町議の三浦茂貴氏(44)=奥浦=が3615票を獲得し、再選を目指した現職の前田惠氏(67)=高園=に763票差で初当選を決めた。投票率は78・98%で、前回選挙戦となった2010年(83・32%)を4・34ポイント下回った。
三浦氏は過疎対策を重要課題に位置付け、「このままでは衰退する」と町政刷新を訴えた。政策面では、農林水産業の振興と地元企業の支援、高齢者向け交通手段の整備、ふるさと納税による増収などを公約に掲げ、町内全域から幅広く票を集めた。
前田氏は第3子以降の保育料無料化など1期4年の実績をアピールし、町政継続を求めたが、若い層などに支持が広がらなかった。
現職と新人が争った町長選挙で新人が勝ったのは旧海部、海南、宍喰の3町が合併した2006年以降で初めて。三浦氏の任期は5月14日から22年5月13日まで。
当日有権者数8307人(男3896人、女4411人)▽投票者数6561人(男2997人、女3564人)▽投票率78・98%(男76・93%、女80・80%)▽有効6467票▽無効94票▽持ち帰り票なし。
三浦茂貴(みうら・しげき)無新 東京農業大卒。林業。海部郡PTA連合会長、町観光協会副会長などを務め、2004年に旧海部町議に初当選。4期目途中の今年2月、町長選出馬のため議員辞職した。奥浦。