徳島県のみよし広域連合消防本部の元消防長の男性=2019年3月末に定年退職、京都市在住=が、部下の起こした不祥事を理由に懲戒処分を受けたのは不当として、広域連合に処分の取り消しを求める訴えを徳島地裁に起こした。不祥事が起きた当時、男性は休職中で、管理監督責任はなかったと主張している。

 訴状によると、男性が消防長を務めていた2018年6月、石井町で飲酒ひき逃げ死亡事件が発生し、広域連合の消防士が同乗していた。同9月、「(消防士の行為は)消防および広域連合への信用を失墜させるもので、管理・監督者として日頃の監督不行き届きだ」として男性は戒告処分を受けた。

 しかし、男性はうつ病のため、同5月1日から約2カ月にわたって休職していた。その間は月額6万円の管理職手当を受け取っていなかったため、「消防長の職務権限がなく、責任を負う立場になかった」と主張。さらに「部下の非行が純然な私生活上で行われた場合、上司の責任はない」とも訴えている。

 広域連合事務局は「適正な手続きを経た処分で問題はなかった。裁判で正当性を主張したい」とコメントしている。