介護現場の人材不足解消などに向け、徳島県は介護業務の一部を高齢者らに担ってもらう「県版介護助手制度」を創設した。本年度は12施設で導入される見通しとなった。無資格者や未経験者でも可能な介護の周辺業務に当たってもらう方針で、各施設は9月13日から、勤務希望者を対象にした説明会を開く。飯泉嘉門知事が28日の定例会見で明らかにした。

 導入するのは、徳島市や阿南市など6市町の特別養護老人ホーム7施設と介護老人保健施設5施設。担当してもらうのは、部屋の清掃や食事の片付け、ベッドメークなど身体的負担の少ない業務とする。食事・入浴介助といった専門知識が必要な業務は、従来通り現役職員が行う。各施設とも2~4人程度を雇用する方針で、対象年齢はおおむね60歳以上としているが、50代も受け付ける。

 まずは制度の普及を目指したモデル事業として取り組む方針で、今回の雇用期間は11月1日から2018年1月末までの3カ月間とする。勤務時間は週16時間程度で、賃金は時給850円。期間終了後、本人と施設の話し合いにより、継続雇用となる場合もある。

 勤務希望者を対象にした説明会は、9月13~29日に各施設が実施。介護助手の仕事内容や施設の概要について説明する。各施設での研修費用は県が負担する。

 総務省の人口推計によると、16年10月1日時点の県の高齢化率は31・8%と全国で5番目に高い。介護現場の人手不足も深刻で、厚生労働省の推計では、25年度に県内で介護人材が1282人不足すると見込まれている。

 知事は「介護技術の習得や生きがいづくりのほか、現役職員の負担軽減や利用者へのサービス向上など一石何鳥もの効果が期待できる。意欲ある人に多く参加してもらいたい」と述べた。