受診者が大幅に減った徳島市夜間休日急病診療所=徳島市沖浜東2

 徳島市沖浜東2の市夜間休日急病診療所を受診する患者が大幅に減っている。4月の徳島県内の診療報酬申請件数が前年同期比で8%減なのに対し、診療所は70%以上減った。診療所での新型コロナウイルス感染を懸念して夜間の急診を避け、一夜明けてかかりつけ医に診てもらう「受診控え」が背景にあるとみられる。医療関係者は急病時の適切な利用を呼び掛けている。

 診療所の指定管理者を務める市医師会によると、2月の患者数は前年同期(1428人)と同水準の1345人だったが、3月に39・6%減の575人に急落。4月は73・2%減の362人、5月は70・6%減の517人になった。

 一方、県国民健康保険団体連合会のまとめでは2月の県内の診療報酬申請件数(入院含む)は前年同期比0・7%減の49万283件、3月は4・1%減の49万6464件、4月は8・1%減の47万6358件にとどまっている。

 市医師会は、感染拡大期に全国の医療機関でマスクやフェースシールドなどが一時不足したため、多くの患者が受診先での感染を心配して自宅待機を選んだり、夜に体調を崩しても急診を避けて一晩様子を見る患者が増えたりしたとみている。

 診療所では、受付での問診で感染者との濃厚接触が強く疑われる場合、屋外で対応したり帰国者・接触者相談センターを紹介したりするなど、ほかの患者と接触しないよう配慮している。手指消毒液やビニールカーテン設置などの対策も取っているが、6月に入っても受診者数は以前のペースに戻らない。

 市医師会常任理事で診療所運営委員会委員の中瀬勝則医師(64)は、ヘルパンギーナや手足口病など、子どものかかりやすい感染症が流行する季節が迫る中、新型コロナの影響で各種予防接種を先送りされた子どもが少なくないことを懸念。「感染するかもしれないと受診を控えた結果、ほかの重大な病気を悪化させては元も子もない。安全には配慮しているので、気になったらすぐ受診して」と呼び掛けている。