記者会見で頭を下げる美﨑組合長(右から2人目)ら=鳴門市大麻町大谷のJA徳島北本所

 JA徳島北(徳島県鳴門市)は26日、撫養支所の信用共済課長(44)が支所内の金庫室から現金5104万円を着服していたと発表した。理由について「本人は先物取引の損失に充てたと説明している」とした。本人と親族が全額返済しているため、刑事告訴は見送り、24日付で懲戒解雇した。

 元課長は金庫にあった札束を、偽装工作用に購入した模造紙幣とすり替えて盗んだ。偽の札束の一番上と一番下は本物の1万円札にして、発覚を免れていた。麻袋に入った硬貨20万円余りを抜き取るなど他の手口でも着服していた。

 金庫には貯金の払い出しなどのために常時6千万円ほどが保管されていた。課長級以上の職員を含む2人以上で入室するルールになっていたが、元課長は「昨年9月ごろから職員が少ない時間帯に入っていた」と話しているという。

 元課長が業務中にもかかわらず株のチャートを確認していたため、5月に着任した支所長が不審に思い、6月19日に金庫を確認して現金がないことが明らかになった。昨年10月と11月の監査では見落としていた。

 本所で記者会見した美﨑健二組合長は「組合員や利用者の信頼を失う事態となったことを心よりおわびする。信頼回復に向け、全力で再発防止に取り組む」と謝罪した。役員の処分や再発防止策について検討する考えも示した。