緑茶飲料「綾鷹」のPRポスター。上林家は江戸時代、蜂須賀家の御用茶師だった

 緑茶飲料「綾鷹」は、旧徳島藩主蜂須賀家とゆかりがある老舗「上林春松本店」(京都府宇治市)が開発に協力したことで知られる。そんな縁に焦点を当てたPRポスターが完成した。コカ・コーラボトラーズジャパン(東京)が製作。「殿様が愛した上林春松家」と大きな文字が躍り、徳島限定版として量販店などに配布される。

 上林春松家当主の長男秀敏さんが茶葉の香りをかぐ写真と、2代徳島藩主蜂須賀忠英の殿様らしいりりしい顔立ちの肖像画を掲載した。蜂須賀家が上林家を御用茶師とし、同家の茶を代々愛したことが分かる内容となっている。

 コカ・コーラボトラーズジャパンによると、ポスターによって、上林家が徳島と縁がある歴史的事実を知ってもらい、「綾鷹」の付加価値を高めるのが狙い。日本コカ・コーラ社(東京)と徳島城博物館の協力を得て、今年2月から製作を進めた。

 上林家は丹波の豪族だった16世紀、蜂須賀家の家祖正勝と知り合い、以降交流が続いた。5代藩主綱矩は一度の購入で100キロの膨大な量の抹茶を入手したことが分かる古文書があるほか、13代藩主斎裕は上林家の指導によって徳島市上八万町に煎茶園を開いた逸話も残る。

 また蜂須賀家は上林家が火災に遭った後で屋敷を再建したり、長屋門を建設したりした。明治維新後、徳島に茶の販路を求めてきた際にも協力している。

 コカ・コーラボトラーズジャパンの企画担当者は「一人でも多くの方に史実を知っていただきたい。徳島の歴史を通じて地域活性化に役立てていければ」と話している。