鳴門市大津町の徳島自動車道で路肩に停車中のマイクロバスに大型トラックが追突し高校生ら16人が死傷した事故で、自動車運転処罰法違反の疑いで逮捕、送検されたトラック運転手菊池誉司(たかし)容疑者(50)=松山市南久米町=が県警の調べに「眠たかった」と供述していることが1日、捜査関係者への取材で分かった。県警は居眠り運転の可能性を中心に、慎重に裏付け捜査を進めている。

 捜査関係者によると、菊池容疑者は事故直前の状況について「ぼーっとなっていた。(停車しているバスに)直前で気付いてブレーキが間に合わなかった」と供述している。現場に明確なブレーキ痕が残っていないことからも、事故直前に居眠り運転をしていた可能性が強まっている。

 菊池容疑者は松山市を出発して愛知県小牧市などを経由し、2日後に松山市に戻る定期便を運行していたため、事故現場は通り慣れた道だったとみられる。

 事故当日は小牧市を午後1時ごろ出発。事故現場までの約4時間、休憩を取らずに走り続けた。現場から約2キロ先の松茂パーキングエリアで休憩を取る予定だったようだ。厚生労働省が定める連続運転時間などの基準には違反していなかったとみられる。捜査関係者は「運行計画に無理はなかった」とみている。

 一方で▽現場手前の鳴門ジャンクションのカーブで事故を起こさずに走行している▽運行記録計(タコグラフ)のデータに不自然な速度の変化がない-など、居眠り運転か疑わしい点もあり、県警は今後、病気の有無なども調べる方針だ。

 事故は8月25日午後5時ごろ発生。故障のため路肩に停車していたマイクロバスに菊池容疑者のトラックが追突し、マイクロバスは道路脇の土手に転落した。車外に出ていたバス運転手岡本勉さん(30)=阿波市阿波町綱懸=と、車内にいた富岡西高1年森下汐音(しおん)さん(15)=海陽町宍喰浦=が死亡した。