22日に英ロンドンで開かれた障害者マラソンの国際大会「ワールドパラアスレチックスマラソンワールドカップ」に出場した三好市池田町シマの髙井俊治さん(31)が、視覚障害者が伴走者をつけずに単独で走る「T13クラス」で優勝した。
T13クラスには髙井さんのほか、ニュージーランド、ポーランド、ドイツの各国代表3人が出場。髙井さんは10~15キロ地点でトップに立つとリードを広げ、2位に7分11秒差の2時間38分23秒でゴールした。
伴走者ありの「T11/12クラス」など他のクラスを含めたワールドパラ全体では4位に該当するタイムで、出場した日本代表男子6人の中では最も速かった。
髙井さんによると、最高気温が25度近くまで上がり、マラソンには厳しい条件だった。レース後半は暑さと向かい風、路面の凸凹に苦しんでペースが落ちたが「沿道の声援に後押しされ、最後は気持ちで走った」と言う。
ワールドパラは、世界最高峰のマラソン大会の一つ、ロンドンマラソンと同時開催。髙井さんは世界の一流ランナーと一緒にコースを駆けた。「同じ風を感じる貴重な体験ができた。目標の東京パラリンピック出場に向け、もっと自分をレベルアップさせたい」と意欲を見せている。
髙井さんは視力が右0・08、左0・09で、軽度の視覚障害があり、眼鏡などで矯正してもほとんど変わらない。2016年4月に日本ブラインドマラソン協会に登録し、強化選手に指定された。今年2月には、2時間36分44秒のアジア記録を樹立している。