徳島県内市町村による国勢調査員の就任依頼に対し、新型コロナウイルスの感染リスクを理由に断られるケースが相次いでいることが徳島新聞のまとめで分かった。高齢による健康不安から辞退する経験者も少なくなく、各自治体は調査員の確保に苦慮している。

 6月末の調査によると、断られる事例があったのは徳島、鳴門、小松島、阿南、石井の5市町。「新型コロナが心配で、今回は難しい」(徳島市)、「新型コロナの影響で戸別訪問したくない」(鳴門市)などの声があったという。

 このほか、多くの自治体で調査員の確保が進んでいない理由として「育児や介護など家庭の事情」(小松島市)、「高齢化による体調不安や親の介護」(石井町)などがあった。

 調査は体力的、精神的に負担が大きい。過去3回、調査員を務めた石井町の農業女性(62)は「初めての人には、町やベテラン調査員のフォローが欠かせない」と言う。

 住民だけで調査員が足りず、職員や会計年度任用職員が務める場合もある。前回調査では、鳴門、阿南、石井、神山、板野の5市町が職員らで補った。板野町は前回に続き職員のみで調査する。

 調査は10月の予定で、県などによると市町村が県に調査員名簿を提出する期限は8月上旬。6月末時点で募集、依頼を始めていなかった自治体は7月の広報誌で募るなどする。調査員の任期は8月上旬~10月下旬の2~3カ月となる見通し。

 国勢調査 日本の人口や世帯構成などを調べるため5年ごとに実施する国の最も基本的な調査。外国人を含め、日本に住む全ての人を対象に、年齢や就業状況などを聞く。集計結果は衆院小選挙区の区割りや地方交付税の算定に使われるほか、国や自治体が少子高齢化対策や産業振興、住宅政策などに取り組む際の基礎資料となる。直近の調査は2015年10月1日時点を基準に実施した。