サッカーJ2・徳島ヴォルティスの一部サポーターが、長野県松本市で2日に行われた松本山雅FC戦で、観客席の前に設けられた高さ約1・5メートルの柵をまたいで応援する観戦マナー違反を繰り返し、松本山雅の警備担当者から注意を受けていたことが5日、分かった。徳島ヴォルティスが事実関係を調査している。ヴォルティスのサポーターを巡っては、4月にもボールボーイにアルコール飲料のような液体を掛ける問題行為があった。

 松本山雅などによると、違反していたのはヴォルティス側の観客席の前方に陣取っていた複数のサポーター。観客の転落防止などの目的で設置された柵にまたがったり乗り越えようとしたりしたため、警備担当者が数回、注意した。柵から飛び降りてピッチに近づくなどの危険行為はなかったという。

 松本山雅、徳島ヴォルティスとも観戦マナーとして、柵や手すりに腰掛けたり身を乗り出したりすることを禁止し、ホームページで周知していた。

 松本山雅の広報担当者は「柵を乗り越える行為よりも悪質な違反は認められなかったため、警備担当者レベルでの注意にとどめた」と話した。

 徳島ヴォルティスは「マナー違反があったという情報は把握している。今は情報を精査している途中。事実を明らかにした上で6日にもクラブとして対応を協議する」とした。

 徳島ヴォルティスは、4月29日のアウェー千葉戦の試合終了後、ボールボーイの中学生にアルコール飲料とみられる液体を掛ける問題行為を起こしたサポーターの20代男性を、徳島が出場する全ての公式戦で無期限の入場禁止処分にした。