新型コロナウイルスの影響で、夏休みを短縮するなどして授業に取り組む徳島県内の小中学校にとって、児童生徒の熱中症対策が課題となる。普通教室へのエアコン設置率は全24市町村で100%に達しているものの、技能教科などを行う特別教室に完備できているのは5町村にとどまる。未設置の教室を持つ市町では異例の夏を乗り切ろうと急いでエアコンを設置したり、普通教室での代替や授業内容を変更したりと独自の対応を進めている。

 市町村教委によると、普通教室へのエアコン設置は一部で未整備だった小松島、阿南、美波の3市町で昨年度中に作業を終えた。5月末時点で小学校166校と中学校79校の全てに備えられている。

 音楽や理科、図工などで使う特別教室へのエアコン設置率は表の通り。上勝、那賀、松茂、北島、佐那河内の5町村は小中学校で、東みよし町は中学校のみ100%となっている。残る19市町(東みよし町の小学校含む)の設置率は100%を下回り、最も低いのは小学校で藍住町の25%、中学校で牟岐町の20%だった。

 各校は7、8月に夏休みを短縮したり、期間中に登校日を設けたりして平時と同じ時間割で授業を進め、3~5月の臨時休校による不足分を補う。エアコンのない特別教室への対応には普通教室の利用や授業内容の変更を検討する市町が多い。

 牟岐町は小学校で17日間、中学校で18日間の授業を行う。6月、未設置の中学校12室のうち、隣接する小学校と共有する音楽室と理科室にエアコンを設置することを決め、計3台を取り付けた。担当者は「音楽、理科の両教室への設置は優先順位が高いと判断した。普通教室で行うにも工夫に限界がある」。2教科以外は普通教室を使うよう調整する。

 「特別教室を全く使わないわけにいかない」と話すのは藍住町の担当者。小中学校とも設置率は20%台で、一部の学校の理科室や美術室などで整備されていない。熱中症のリスクが低い日を選び、窓を開けて扇風機も使いながら授業を行う方針だ。

 20日間の授業時間を確保する徳島市は、家庭科や図工、理科の授業は普通教室を利用し、「特別教室でないとできない学習は秋以降に回したい」と説明。つるぎ町も「普通教室で対応可能な内容に変更する」。鳴門市は「極力特別教室の利用は控え、やむを得ず使う場合も気温が上がる昼以降の時間帯を避けるなど工夫する」とする。

 板野町は17日間の授業で特別教室を使う場合に窓を開放するのに加え、気化熱を利用して冷感を得るタオルを活用する。小学校4校と中学校1校の児童生徒約860人と教職員全員に配った。担当者は「暑い中での授業になるので熱中症に注意し、授業の遅れを取り戻したい」と話している。